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痛風の治療

痛風はとても痛い疾患で、整形外科外来で大変痛いと来院された患者様は痛風の事が多いです。これが痛風発作です。男性:女性の比率が9:1と圧倒的に男性に多い疾患です。

足のおやゆびの付け根が赤く腫れて激痛というのが典型例ですが、膝関節、足関節、手関節、皮下組織など全身に起こる疾患です。成人男性に多くみられる疾患ですが、女性にも散見しましので注意が必要です。

よく食べ物の事が言われますが、最近の研究では食べ物は20%程度の関与で、もともと体内の細胞の核にある核酸が代謝されプリン体となり尿酸となるため、高血圧や糖尿病と同じで体質がかかわっているようです。
尿酸値は7.0mg/dl 以上が異常値です。「痛風が疑われます。」と患者様にお話しすると、「私は健康診断で尿酸値が高かったことはありません。」と言われる事があります。尿酸値を毎日測定した研究によると、日による変動が大きく、運動をしたりお酒を飲んだりすると高値になることがあるようです。平常で4mg/dl台ならまず痛風はないと思いますが5mg/dl台後半などは痛風の可能性はあると考えております。
採血検査、超音波検査、レントゲン検査などで痛風と診断した場合は、痛みが無くなるまでは消炎鎮痛剤やステロイドを内服して疼痛がなくなった後に、疼痛を繰り返す患者様、尿酸値が9.0mg/dl以上の患者様は尿酸値を下げる薬を内服するというのがガイドラインに従った治療であり当院もこれに従っております。また投薬後の尿酸値は6.0mg/dl 以下にすると痛風発作を起こしにくいことが分かっておりますのでこれを目指します。よく他院から尿酸値を下げる薬を処方され、内服しているのに痛風発作を起こして来院される患者様がいらっしゃいますが、多くは尿酸値が6.0mg/dl より高値で尿酸値が十分に下がっていなかった事が原因のようです。尿酸値が高値で長く続くと関節表面に尿酸結晶が沈着して、これが剥がれ落ちると痛風発作を起こします。沈着した尿酸結晶は尿酸値を下げる薬を内服していると吸収されていきますので、内服を続ければ痛風は治ると現在は考えられている疾患です。  

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