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当院の治療方針

神奈川県横浜市南区にある当クリニックは今年で開業から16周年を迎えます。私は大学病院に長年勤務し、また、米国留学経験なども通して、専門的な知識・技術の習得に努めるとともに、難治症例を含むさまざまな患者さんを診てきました。そして、これまでに培ってきた知識と経験をもとに、地域のかかりつけ医として、患者さんに貢献したいと思い開業しました。当地域を選んだ理由は、生家があり、学生時代を過ごした場所であることに加えて、近隣に横浜市立大学附属病院、横浜市立大学附属市民総合医療センターなどがあり、病診連携を行いやすいと考えたためです。

受診する患者さんは、一般整形外科疾患、関節リウマチの他にも、がんの薬物療法で関節痛を訴える方など様々な患者さんが紹介受診してきます。特に、乳がんの薬物療法時に発現する関節痛については、遠隔地からも患者さんが集まってきます。受診する患者さんの年齢層は幅広く、英語での診療にも対応していることから、外国人の患者さんも少なくありません。

疼痛治療の治療指針

疼痛治療では、まず正確な診断を心がけています。問診と理学的所見を合わせて原因精査を行い、痛みの原因に合わせてエビデンスベースの治療を行います。ただし、ライフスタイルに大きな影響が生じないよう、患者さんの意向を尊重した上で治療法を決めます。中学生、高校生の部活とおばあちゃんの旅行を止めさせるのは大変です。薬物療法では、NSAIDs 等の疼痛治療薬を病態や安全性などを考慮し、薬剤を使い分けていますが、最も使用頻度の高いのはNSAIDsです。物理療法や理学療法士によるリハビリテーションも疼痛軽減には有効です。

当クリニックを受診する患者さんは、痛みの原因、年齢、などさまざまです。問診時は、どうすれば患者さんが本当に悩んでいることを聞き出すことができるのか、どうすれば患者さんの意向に沿った治療を提供できるかを常に意識しています。例えば、耳が不自由な高齢の患者さんで、問診時の質問が聞き取りにくく困っている患者さんがいました。そのような患者さんがストレスなく会話できるように、通信型補聴器を導入したところ、問診がスムーズになり患者さんにも非常に喜んでいただけました。こうしたちょっとした工夫によって、患者さんとの信頼関係が大きく変わるため、常日頃から患者さんのためにできることを考えるようにしています。

医療の質を高めるために重要なこと

医療の質を高めるために重視していることは病診連携です。当クリニックでは、原因精査や手術の際など必要に応じて近隣施設と連携を行っています。

病診連携は診療科の垣根にとらわれないことも重要です。以前に、学生時代の部活動の先輩である乳腺外科医から「乳がんの手術後に治療薬を投与すると、関節痛で治療を継続できないことがある」と相談されたことがあります。私が実際に患者さんを診察したところ、腱の炎症などが起こっており、ステロイド局所注射などの整形外科的治療を行うことで、関節痛が改善することが明らかになりました。このように診療科の垣根を超えて連携して治療にあたることで、患者さんのためになると実感しています。

一方で、近隣施設とスムーズな病診連携を行うためには、「顔の見える病診連携」が不可欠です。そのため、学会、症例検討会、病診連携会などに積極的に参加し、人間関係の構築を図っています。こうした活動を通して、紹介先の先生方の専門領域の疾患や手術などが分かるため、患者さんのことを第一に考えて適切な治療を行える医師を紹介することができます。医療は日進月歩の世界ですから日々の勉強は不可欠です。当クリニックでは、今後も最先端の情報に目を光らせ、「顔の見える病診連携」を通して、患者さんに質の高い医療を提供できるように努めていきたいと考えています。

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