手関節の親指側に痛みを感じる腱鞘炎で激痛のことも多いです。

出産後授乳期の女性や更年期の女性に多く生じますので、女性ホルモンの関与が示唆される腱鞘炎です。手の使いすぎやスポーツや指を良く使う仕事の人にも多いのが特徴です

 

母指（親指）を広げると手首（手関節）の母指側の部分に腱が張って皮下に2本の線が浮かび上がります。ドケルバン腱鞘炎は短母指伸筋腱と長母指外転筋が通るところに生じる腱鞘炎です。短母指伸筋腱は主の母指の第2関節を伸ばす働きをし、長母指外転筋腱は主に母指を広げる働きをする腱です。

手関節の親指側にある腱鞘とそこを通過する腱に炎症が起こった状態で、腱鞘の部分で腱の動きがスムーズでなくなり、手首の母指側が痛み、腫れます。母指を広げたり、動かしたりするとこの場所に強い疼痛が走ります。

治療は症状が軽い場合は、消炎鎮痛剤の外用クリームや湿布を処方し、SSP、スーパーライザーなどの電気のリハビリテーションを行います。疼痛が強い場合や経過が長い場合は、超音波検査で確認した後に、ステロイドの腱鞘内注入を行います。腱鞘内に確実に注入しなければ改善しないため、当院では確実に腱鞘内に注入する事を心がけております。多くの症例では１週以内に疼痛が改善する事が多いようです。

授乳中のお母さんの患者様に使用できる薬の情報も当院ではアップデートしておりますのでご相談下さい。