ばね指(手指屈筋腱腱鞘炎)
手のひらの指の付け根が痛くて、家事などに支障が出ます。ひどくなると手の指がカクンとはまってしまって、伸びなくなる(スナッピング)病気です。手の使い過ぎなども原因となりますが、中高年の女性に多くみられ、40歳以上の女性に男性の6倍発症するという疫学調査がありますので、当院の乳癌の研究と考え合わせると女性ホルモンの減少とも関係があると考えております。非常に痛い疾患で女性に多いため、家事などに支障が出てお困りの患者様が多いようです。症状が軽い場合は、消炎鎮痛剤の外用クリームや湿布を処方しますが、疼痛が強い場合や経過が長い場合は、超音波検査で腱鞘炎を確認した後に、ステロイドの腱鞘内注入を行います。腱鞘内に確実に注入しなければ改善しないため、当院では確実に腱鞘内に注入する事を心がけております。多くの症例では1週以内に疼痛が改善し、スナッピングは1カ月くらいで改善するようです。当院での再発率は10%程度で、再発も最短で半年を経過してからですので、満足度の高い治療となっております。